最強打線の健大高崎、最強投手陣の大阪桐蔭が激突か!?

英明(香川)-健大高崎(群馬)
岐阜城北(岐阜)-智辯学園(奈良)
大阪桐蔭(大阪)-興南(沖縄)
明豊(大分)-小松大谷(石川)
【本命】健大高崎
【対抗】大阪桐蔭

 このブロックが今大会の最激戦区となる。センバツ優勝の健大高崎、実績No.1の大阪桐蔭に、智辯学園明豊興南と甲子園でも常に上位に入るチームが名を連ねた。そのなかでも、健大高崎大阪桐蔭が勝ち上がってくるとみる。戦力はもちろん、勝負強さ、実戦の経験などで勝ると思われ、8強をかけてこの2校が戦うと見る。

 対戦の結果、健大高崎が勝利すると予想する理由としては、打力が高いことが挙げられる。群馬大会では1試合平均11.4点をマークし、この数字は出場校中一番高い。本塁打数でも5試合で7本塁打を放っている。もちろん、大阪桐蔭の投手陣は全国トップクラスではあるが、それを攻略できる高い打撃力があるとみている。群馬大会でも苦しい試合をものにしてきたタフな精神力もある。決勝戦といってもいいくらいのレベルの高い戦いとなるのは必至だが、それを勝ち切る力が健大高崎にはあると思う。

京都国際(京都)-札幌日大(南北海道)
花咲徳栄(埼玉)-新潟産大附(新潟)
金足農(秋田)-西日本短大附(福岡)
南陽工(山口)-菰野(三重)
【本命】花咲徳栄
【対抗】京都国際

 このブロックの8チームでは、総合力で花咲徳栄京都国際がややリードしているとみられる。埼玉の激戦区を新チーム以来負けなしで勝ち続けてきた花咲徳栄と、センバツに出場し、投手力がしっかりしている京都国際。2回戦でこの2チームが対戦し勝った方が、そのまま8強にも勝ち進むとみる。他の6チームとしては、夏の大会独特の勢いであったり、ラッキーボーイ的な選手の登場などが望まれる。

中京大中京(愛知)-宮崎商(宮崎)
木更津総合(千葉)-神村学園(鹿児島)
聖カタリナ(愛媛)-岡山学芸館(岡山)
掛川西(静岡)-日本航空(山梨)
【本命】中京大中京
【対抗】神村学園

 このブロックも、総合力の比較からすれば、中京大中京神村学園がややリードしているように思える。神村学園は初戦も相当な難敵になるだろうが、昨年夏4強のメンバーが残る強みで競り勝つとみている。

 しかし、2回戦で中京大中京が相手となると、エース中井 遥次郎投手(3年)は左腕の好投手。左打者が多い神村学園とすれば、攻略は難しいのではないか。右投手が基本の木更津総合とは、得点力に違いがでてきそう。愛知の激戦区を制してきた自信を胸に、中京大中京神村学園を破った勢いで、ベスト8入りを果たすと見る。

鳴門渦潮(徳島)-早稲田実業(西東京)
聖光学院(福島)-鶴岡東(山形)
大社(島根)-報徳学園(兵庫)
創成館(長崎)-白樺学園(北北海道)
【本命】報徳学園
【対抗】早稲田実業

 このブロックを勝ち上がるのは、報徳学園とみている。早稲田実業は初戦から苦戦を強いられることは必至だろうが、西東京大会の戦いぶりを見ると、ここぞの場面の集中力、攻撃力はレベルが高く、勝ち上がってくると見ている。報徳学園は投手力が安定していることが大きな武器で、2年連続センバツ準Vの実力を発揮して勝ち上がるとみる。

 3回戦で、この2チームが戦うとみて、最後は「守備力」と「手堅い攻撃」が鍵になるとみている。早稲田実業は西東京大会で高い得点力を誇ったが、1試合平均の失点も5.2と多く、出場校中ワーストである。一方の報徳学園は1試合平均の失点は1.1。西東京と兵庫のレベルに大きな差はなく、失点が少ないのは大きな武器だ。さらに犠打数が7試合で28だった報徳学園に対し、早稲田実業は7試合で13。新基準のバットとなり得点力が落ちると言われるなか、しっかり犠打が決められるのは強みだと感じる。早稲田実業とすれば、序盤から報徳学園の投手陣を打ち崩す展開に持ち込むことができれば勝機は見えてくる。

 各都道府県の戦いぶりと過去の実績などから判断した8強である。高校野球は筋書きのないドラマを数々生んできた歴史があり、成長著しい高校球児の予想外の活躍も出てくる。まったく違った顔ぶれとなるかもしれない。それもまた、高校野球の面白味でもある。今年は甲子園100周年。「聖地」は歴史的なドラマを用意しているかもしれない。