◇埼玉県大会1回戦◇武南6-3大宮北◇越谷市民球場◇19日
秋季県大会始まる。越谷市民球場の第1試合は、武南vs大宮北という新人戦から共に打線が好調なチーム同士の一戦。
先発は武南がエース左腕の本田 汰斗（2年）、一方の大宮北は柏倉 康佑（2年）がエースナンバーとなり県大会を迎える。
武南・本田は旧チームでの登板経験も豊富な技巧派左腕、一方の大宮北・柏倉は大きなスライダーが武器の右腕で、これまで埼玉栄、大宮東、川口戦で先発し既に南部地区ではだいぶ知られた投手となった。それだけに「県大会では同地区の対戦はしたくない」（佐々木監督）と嫌がっていたがその不安が現実のものとなる。それがどう出るか。
先制したのは大宮北であった。二死三塁から4番・橋本 海里（2年）がタイムリーを放ち幸先良く1点を先制する。
だが、その裏大宮北にアクシデントが起こる。武南は二死から3番・本田が放ったピッチャーへの打球が大宮北・柏倉の右肩を直撃する。その後は柏倉が後続を抑えるが、影響は大きかった。
武南は3回裏、相手の連続エラーに乗じ無死一、二塁とすると、4番・吉田 英十（2年）も四球を選び無死満塁とする。ここで続く武藤 龍浩（2年）が2点タイムリーを放ち逆転に成功する。
武南は5回裏にも、この回の先頭武藤のヒットを足がかりとし、相手の連続犠打エラーで無死満塁とする。ここで8番・竹田 康晟（2年）がタイムリーを放ちまず1点、さらに大宮北の2番手・川島 瑛太（2年）の代わり端を攻め、9番・藤本真生（2年）の犠飛と1番・越智陽翔（1年）のタイムリーでさらに2点を追加し5対1とする。
大宮北は6回表に二死一、三塁から8番・関口 慶（2年）のレフト前タイムリーで1点を返すが、武南は8回裏、5回途中から好投していた大宮北の3番手・左サイドの伊藤 実遥（2年）に対し、4番・吉田の三塁打を足がかりとし続く武藤の犠飛でダメ押し。
大宮北は最終回9番・川島がライトスタンドへソロ本塁打を放ち1点を返すが反撃もそこまで。結局武南が大宮北に6対3で勝利し県初戦を突破した。
ヒット数は武南・11本、大宮北・10本とほぼ同数。それだけに失策の差がそのまま結果に反映された形だ。
武南はこの日本田がよく投げた。
「本田はやや球が高かったがよく粘って投げ切ってくれた。経験者が多いので秋にしては当たり前のことを当たり前に出来ていて、打線も好調を維持している。次も勝って本多監督とやりたい」（蛭田監督）と、春日部共栄喰いを狙う。
一方の大宮北。確かにアクシデントは不運であったが守備が乱れ、打線の繋がりにも影響した。
「これまで内野のミスはなかったんですが。今日は乱れました。5回の継投は相手の左が続く所で伊藤で行きたかったんですが間に合わず。延原は死球の影響で下げました。今日は色々難しかったです。春以降打撃はこういう展開でも押し返せる力が欲しい」（佐々木監督）と春以降の奮起を誓った。元々延原 孝介（1年）や橋本など上位には旧チームのレギュラーが並び、新チーム結成時から打撃には力はある。それだけに今後も注視していきたい。
