中京大中京を軸に、夏躍進した名古屋たちばな、享栄など有力チームがひしめく「秋の愛知県大会」の見所を徹底紹介!

7日から第77回秋季愛知県大会が開幕する。まず県大会前に波乱があった。私学4強の一角・東邦が県大会出場を逃したのだ。1位通過すれば自動的に県大会出場が決まる名古屋の一次リーグで天白に敗れ、二次予選トーナメントでは栄徳に敗れ、県大会出場を逃してしまった。

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とはいえ、夏の王者・中京大中京を軸に享栄、愛工大名電と豊川のセンバツ出場校、さらに夏に旋風を巻き起こしたベスト4の杜若やベスト8の名古屋たちばななど有力校が多く、東海大会をかけた熱い戦いが期待できそうだ。他には、好素材の選手が多い誉、公立勢では好投手のいる高蔵寺や一次リーグで東邦を下した天白などにも注目したい。

中京大中京は投打に経験者に名を連ね、有力候補!名古屋たちばな、享栄も好素材を揃える

7年ぶりの夏の甲子園出場をはたした中京大中京は、甲子園から帰って日が浅い中でも名古屋地区予選で二次トーナメントを制して1位校となり、第一シードを獲得した。注目の大型投手の宮内渉吾投手(2年)をはじめ、甲子園でも投げた右腕・田中 太久哉投手(2年)や左腕・佐藤爽楽投手(2年)らの経験豊かな投手陣が残ったのも大きい。野手では甲子園に出場した岡部純陽内野手(2年)と村上颯外野手(2年)が軸となる。打線の破壊力はまだこれから作り上げていくということになりそうだ。

準々決勝までの対戦では、名古屋地区一次トーナメントで東邦を下している天白と3回戦で当たるようだと面白い。また、西春が勝ち上がった場合、西春の倉見徳人監督は母校との対戦ということになる。

名古屋たちばなは2回戦では成章と時習館の東三河公立伝統校同士の勝者と当たることになる。織田優太投手(2年)と中島稜太投手(2年)の両左腕投手が中心となっていきそうだが、本格派右腕・石川萬才投手(2年)も前チームからの経験はある。打線は前チームから4番を任されていた浅井太介内野手(2年)が軸となっていくであろう。3回戦では二次トーナメントでは大勝した愛知との再戦があれば注目だ。愛知は、一次リーグで愛工大名電を抑えているだけに力はあるはずだ。初戦で向陽に勝てば2回戦で知多地区2位のこの夏ベスト4の日本福祉大附とぶつかる。

綜合力の高さが評価されているのが享栄だ。1年夏からレギュラーとして場数を踏んでいるショートストップ・仲谷成真内野手がチームを引っ張る形になっていくだろう。また、大藤敏行監督から「投手としての能力としては今まで見てきた中でも一、二を争うくらいに高い」と言わせる大型左腕の小山隼和投手(2年)は角度のあるタテの変化と軽く140キロを超えるストレートを持つ。そうは打たれないであろう。細江郁斗内野手(2年)、真鍋太嘉内野手(2年)らの野手陣も経験は十分だ。3回戦で当たると思われる愛工大名電との戦いが最初の山になりそうだ。

ただ、その前に中部大春日丘との戦いもある。ここを乗り越えれば、一気に東海大会進出まではたどり着けるのではないだろうか。

今春のセンバツ出場校の豊川は甲子園後に成長した中西浩平と平野将馬の両投手と打線では北田真心内野手(2年)と林優翔内野手(2年)らの中軸が残ったのは心強い。今秋の東三河地区でも危なげなく勝ち上がって1位校としてシード権を得ている。準々決勝までは全三河大会のような組合わせになってしまったが、ベスト8までは無難に上がってきそうだ。

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