夏の甲子園覇者・京都国際は新チームも強い!“防御率0.00左腕”らで投手王国を形成、京都外大西、立命館宇治らが王者を追う【京都新チーム展望】

 第106回全国高校野球選手権大会で初優勝を成し遂げた京都国際。優勝の余韻に浸る間もなく、7日には秋季京都府大会の初戦を迎える。

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3位までが近畿大会の出場権を獲得できるが、準々決勝までに京都外大西や立命館宇治といった強豪校と対戦する可能性があり、簡単な戦いとはいかないだろう。それでも新チームが京都府内屈指の戦力であることは間違いない。今回は京都国際の新チームやライバル校の戦力を分析しながら秋の展望を行っていきたい。

京都国際は防御率0.00の西村が残り、投打で強力!夏、ベンチ外だった有望株にも注目

まず京都国際は中崎琉生投手(3年)と左腕二枚看板を形成した西村一毅投手(2年)の存在が大きい。130キロ台後半のストレートと同じ腕の振りで投じるチェンジアップは攻略困難だ。夏の甲子園24回を自責点0に抑えた実績を考えると、秋の段階で打ち崩せるチームは恐らく出てこないだろう。

他にもセンバツでベンチ入りしていた鳥羽真生投手(2年)やポニーリーグ日本代表経験のあり、中崎と同じ関メディベースボール学院中等部出身の西田櫂吏(1年)など期待の左腕がおり、新チームも投手王国になりそうだ。

捕手は夏の甲子園でベンチ入りしていた猪股琉冴保守(2年)が正捕手候補か。彼が前正捕手の奥井颯大捕手(3年)に劣らないパフォーマンスを発揮できれば、ディフェンス面での不安はなくなる。

野手は清水詩太内野手(2年)と長谷川颯内野手(2年)が旧チームからのレギュラーで残っている。三塁手の清水は昨秋に病気離脱した藤本陽毅(3年)に代わって遊撃手を務めており、再び遊撃手に戻る可能性もある。小牧憲継監督は過去の実績関係なく起用する方針で、夏にベンチ入りしていた選手がそのままレギュラーになるとは限らないようだ。

その中で打線の中心選手として小牧監督が期待しているのが夏の甲子園でベンチ外だった山口櫻太外野手(2年)。甲子園初出場時の主将だった山口吟太(花園大)の弟で、練習試合では本塁打も飛び出しているそうだ。彼が中軸に定着できれば、旧チーム以上に長打力のあるチームになるかもしれない。

京都国際の対抗馬となりそうな京都外大西、立命館宇治など私学も戦力充実

近畿大会を争うライバルになりそうなのは京都外大西、立命館宇治、京都共栄だ。夏準優勝の京都外大西は強肩捕手の下曽山仁捕手(2年)、夏では2番谷春毅内野手(2年)、3番杉浦智陽内野手(2年)、5番前川斗真内野手(2年)と攻撃の核が残っており、野手陣は京都国際にも見劣りしない。投手陣の柱となる選手が出てくれば、2年連続のセンバツ出場も見えてくる。

立命館宇治は最速146キロ右腕の柴田淳之介投手(2年)を筆頭に投手力が充実。京都共栄は2022年秋に木谷忠弘監督が就任してから府外からも有力選手が集まるようになり、この秋は台風の目になりそうだ。

京都国際と準決勝以降で対戦があるチームで有力なのは福知山成美と龍谷大平安。福知山成美はキレのあるスライダーを投げる右腕の小澤快心投手(2年)や広角に長打が打てる木村漸外野手(2年)など投打の核になる選手が残る。新チームからは中学軟式野球で実績のある審研人監督が新たに就任。その手腕に期待がかかる。

龍谷大平安は最速145キロ右腕の鏡悠斗投手(2年)や左腕の山本陽斗投手(2年)など投手力が高い。14日に行われる立命館との3回戦が一つの山場となりそうだ。

すでに乙訓や西城陽といった有力校が敗退しており、今後も混戦が予想される秋の京都府大会。京都国際を止めるチームは現れるだろうか。